以前、バンコク南民事裁判所で日本法について証言する機会がありました。
バンコク南民事裁判所は、一般的な民事事件を取り扱う裁判所です。
チュラロンコーン大学のAlternative Dispute Resolutionの授業で教えて頂いたVichai Ariyanuntaka裁判官によると、日本の和解手続きを参考にしているとされ、和解による解決を強力に勧められます。
和解ができないときは、早々に証人尋問手続きが開始します。
タイの証人尋問手続きでは、虚偽を述べない旨の宣誓は、エメラルド仏(タイのワット・プラケオにある国を守る仏像)に対して誓いをたて、虚偽の証言は、自分とその家族に不幸をもたらし、真実の証言は、自分とその家族に幸せをもたらすことが宣言されます。因果応報の考え方が明確にされているわけです。
何に対して宣誓をするのかは、あえて明確にしない日本の裁判所とは文化の違いを感じます。