インドネシア訪問 東ジャワ州 Day 2

皆さん、こんにちは。Salam Sejahtera

 

前回インドネシア訪問 東ジャワ州 Day 1は、無事インドネシアに到着し、ジョコ先生にご挨拶し、東ジャワのコーカサスオオカブトを遭遇した。色んな意味で経験深くのお旅でした。

前回を続いて、7月13日(土)の我々の旅を共有したいと思います。今回はより凄いことがありましたので、是非最後までご覧になってください。

当日時刻午前7時42分、私たちはラウン山の保護林に向かい、昆虫探しをしながらモーニングトレッキングをします。

グレンモレ地区の雰囲気

 

道路においてある乾燥されるコーヒー豆

 

ラウン山の眺め

(当時時刻:午前8時)

 

昨日と同じ道ですが、夜と朝の光景が大きく変わります。夜のほうは明かりがないと何も見えませんでしたが、朝になるとサトウキビ農園、ゴムの木及び松の木の産業林が道に囲まれてあるのをはっきり見えます。

 

夜に通った道は真暗で何も見えません

 

朝は背景がよく見えます

 

サトウキビ農園と収穫する農民方々

 

東ジャワ州は、オランダ植民地時代からインドネシア最大のサトウキビ生産地です。インドネシア中央統計庁(BPS)によれば、本州は最大のサトウキビ生産を誇り、生産量は113万トンにも達し、2022年度に国内総生産の約40.34%を占めています。

 

サトウキビ農園を通過し、ゴムの木と松の木の産業林に入ります。

ゴムの木産業林

 

松の木産業林

 

家畜の飼料を収穫している地元の牧畜業者と会いました

 

産業林と保護林の境界に到着すると、朝トレッキングを開始し、昆虫を探し始めます。森に入り、さまざまな自然の驚きを目の当たりにしました。(当日時刻:午前8時49分)

第一発見「団子虫」

 

第二発見「クロツヤムシ」

 

松の樹液採取

 

ツアーガイドが倒木の腐葉土に覆われた地面を掘り始めた姿

そして大発見が見つかりました!

第三発見「コーカサス幼虫」

ツアーガイドの説明によると、コーカサスオオカブトの幼虫は倒木の腐葉土の下にいることが多いとのことです。これは、安全な産卵場所を提供するためであり、幼虫は腐葉土から栄養を摂取できるためです。カウカサスオオカブトは木食性昆虫(Xylophagy)で、木材を食べて生きています。

その一つの理由として、幼虫は木の繊維の間に生える様々な菌類を消化することで、栄養の大部分を得ているのです。

 

安全な繁殖場所であることも、幼虫が土の中や倒木の下に見つかる理由の一つです。彼らには天敵も存在するため、以下の画像に示されているような捕食者もいます。

第四発見「ツチバチ」

ツチバチはコーカサスオオカブト幼虫の捕食者であり、メスのツチバチは幼虫を見つけて産卵します。ツチバチが幼虫を見つけると、麻痺させるために幼虫を刺し、幼虫の体に卵を産み付けます。卵が孵化すると、寄生相手を生かしておくために幼虫の重要でない部分を食べ始めます。ツチバチ幼虫が成長すると、カブトムシ幼虫の全身を食べ始め、最終的には幼虫を殺してしまいます。

 

コーカサスオオカブト幼虫を直接見た後、森の奥へトレッキングを続けます。

保護林内の風景

 

深森の大樹と動物の鳴き声

鳥のさえずりや、森の雰囲気を実感することは、実に興味深い体験の瞬間となりました。残念ながら、幼虫を観察した後、深森でヒラタクワガタ以外の甲虫は見つかりませんでした。これは、甲虫は夜行性である傾向にある性質とも関係しています。

時間は午前10時43分になり、すでに昼に差し掛かっています。再び保護林の境界へ下山します。グレンモアに戻るために、山を下って境界までおよそ2時間の旅をしました。その後、境界から車に乗って午後12時45分にグレンモアに戻りました。

 

昼食を挟み、16時まで少し休憩した後、再びラウン山の森の境界に向かいます。2回目の昆虫トラップを行い、保護林で夜間の探検を行います。

 

グレンモアのサトウキビ農園を午後に横断する眺め

 

界に到着し、昆虫トラップの設置を始めます。

トラップ設置する視点

 

森の境界の景色とラウン山の頂上が見えます

昆虫トラップは崖の近くに設置されており、木々による障害のない開けた場所で昆虫の注意を引き、移動を容易にするために設置しました。

 

昆虫トラップは設置されており、私たちは昆虫が現れるのを待ちながら夜間のトレッキングを始めます。(時間時刻:午後5時30分)

森を横切る夜の画像で、懐中電灯がないと何も見えません

 

暗いにもかかわらず、ツアーガイドは発見物を見つけることができました

「コガネムシ」

 

「カマキリ」

 

「ヤモリ」

 

「コオロギ」

 

ツアーガイドの一人が、遠く木の葉の上にいる昆虫を見つけました。本当に素晴らしい視力だ

「捕食性コオロギ」

噛まれるとものすごく痛いらしい

 

「アマガエル」

 

「ゾウムシ」

 

「ナナフシ」

 

森の探索が十分だと感じましたので、再び昆虫トラップの場所に戻ります。そこに到着すると、多くの昆虫がトラップに集まっており、今回は特に私たちの興味を引く昆虫が数多く見られました。

 

「ヒラタクワガタ」

 

「オキピタリスノコギリクワガタ」

 

「雌コーカサスオオカブトと蛾」

 

そしてまたは現れました!

「中型コーカサスオオカブト」

また予想外の出来事が起きました

ヒラタクワガタ対コーカサスオオカブト

 

甲虫天国にいるようです!

 

当日も大成功でした。いろんな昆虫がトラップに引っかかり、甲虫を堪能することができました。この二日間のコーカサスオオカブト探しは成功であることを先生方の思い出になると思い、私はとっても嬉しいです。

 

7月14日のお旅は次回にお伝えいたします。

では、また次回 Sampai Jumpa

エムポックス対策入国要件

皆さん、こんにちは。Salam Sejahtera

 

こちらはイサムです。

 

今回はインドネシア共和国入国の最新情報をお届けします。

2024年8月14日、世界保健機関(WHO)から、Mpox(エムポックス)ウイルスの流行に関する緊急事態宣言が発表されました。これは国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)に該当されるものと見なされます。

Mpoxは、サル痘(monkeypox)ウイルスによって引き起こされる病気です。このウイルスは、主に近距離での接触を通じて感染し、時には感染した動物や人間が接触した物や環境内の場所を介しても感染が広がることがあります。

 

インドネシア国内でのMpoxウイルス感染拡大対策として、インドネシア政府は、国外からの渡航者に対して入国時の健康検査を強化しています。この厳格な検査は、インドネシアに入国する全ての国際渡航者、インドネシア国民及び外国人に対して行われます。

この検査は、SATUSEHATヘルスパス(SSHP)あるいは健康申告の電子メディアを通じて行われ、保健省のSSHPウェブサイトからオンラインで実施されます。SSHPの記入には、アプリのダウンロードは必要ありません。

(出典:在日インドネシア大使館

SSHPウェブページのQRコード

 

(動画出典:インドネシア保健省)

SSHP手続きの流れ

 

入国者は、添付されたSATUSEHATヘルスパス(SSHP)フォームに個人情報を入力した際に、QRコードが発行されます(QRを保存するか、当局がQRをスキャンするまでページを閉じないでください)。後に、このQRコードを健康管理カウンターの担当者に提示する必要があります。

インドネシア訪問される際は、到着ビザ(VoA)税関申告(ECD)及びSATUSEHATヘルスパス(SSHP)を忘れずに申請手続きをなさってください。

 

以上は今回のお届け情報となります。

では、また次回 Sampai Jumpa

インドネシア緊急警報

皆さん、こんにちは。Salam Sejahtera

2024年8月22(木)、インドネシアで民主主義の危機が発生し、中央ジャカルタのガトット・スブロト通りの国会議事堂前で大規模なデモが行われ、同様のデモは、スラバヤ、スラカルタ、マカッサルなど、インドネシアの各主要都市でも行われました。

2024年8月21日、インドネシア緊急警報画像がSNSで拡散されました

(画像作者:EAS Indonesia Concept)

この一斉デモは、国民が国会法制局(Baleg DPR)による立案された地方首長選挙法改正に対する反発の表れです。改正案は、2024年8月20日に規定された2つの憲法裁判所判決60号/PUU-XXII/2024及び70号/PUU-XXIIを無効にしようとしました。

(出典:ABC News)

(出典:Firstpost)

国会議事堂庭からのシチュエーション

(出典:Kompas.com)

8月22日の中央ジャカルタデモ情勢

(出典:Associated Press)

国会法制局は、政党による立候補の閾値及び地方首長選挙候補の最低年齢要件に関して、憲法裁判所判決に反していると評価されています。憲法裁判所判決は最終的かつ拘束力を持ちながら、すべての関係者、特に立法機関はこれに従うべきであり、法制定者として憲法裁判所判決の性質を理解しているべきです。

その上、地方首長選挙法改正は、憲法を上回り、政治的利益を狙い、他の候補者の選挙活動を制限する試みです。これは、民主主義の原則と選挙制度の一体性に対する国民の信頼を損なうものです。

(出典:Mata Najwa/Narasi.tv)

(出典:Kompaspedia

規定比較

地方首長選挙法 → 憲法裁判所判決 │ 国会法制局の改正案

2016年第10号

地方首長選挙法

憲法裁判所の判決

国会法制局の改正案

2016年法律第10号第40条第3項、 政党または政党連合が候補者ペアを提案する場合、地方議会(DPRD)の議席を獲得した政党に限り、得票数の25%以上を得る必要がある。

2016年法律第10号第40条第1項 を条件付きで違憲と宣言された。

住民登録簿に基づいて得票数を調整し、地方選挙における立候補の閾値を変更する。

地方議会(DPRD)の議席の20%または有効得票数の25%の閾値を維持する。

しかし、地方議会に議席を持たない政党については、憲法裁判所の判決に従う。

2016年法律第10号第7条第2項(e)、知事候補および副知事候補の最低年齢は30歳、市長および副市長、区長および副区長候補の最低年齢は25歳。

申立てを却下するが、憲法裁判所は法律第7条のすべての要件を満たす必要があると強調した。

地方選挙に立候補する際に、知事候補は登録時または候補者として正式に選定される時点で最低年齢30歳でなければならない。

正式に就任した時点で、知事候補の最低年齢は30歳、市長および県知事候補の最低年齢は25歳と適用される。

旧規則には「候補の就任から」という文言は含まれていなかった。

上記の比較から、国会法制局によって決定された規定が特定の個人やグループを通過させるための試みであると疑われます。憲法裁判所判決は、その議席または得票数の要件を無効とし、非議会政党だけでなく、すべての政党に対して有権者名簿(DPT)の人口に基づく閾値のみを含めるとしました。それに対して、国会法制局による改正では、依然として地方首長選挙法第40条の規定内容が含まれており、政党が候補者を提案するためには、議席の20%または有効得票数字の25%という閾値です。

年齢制限に関しては、ジョコ・ウィドド大統領の末息子である「カエサン・パンガレップ」に有利な状況を生み出そうと疑われています。カエサン氏は現在、インドネシア連帯党(PSI)の党首を務めており、まだ29歳ですが、2024年12月25日に30歳になります。国会法制局による改正案の論理を適用すれば、2025年1月1日の知事就任時には30歳になっているため、カエサン氏は候補者として登録できることになります。

一方、憲法裁判所判決では、知事または副知事候補は、知事候補として登録する時点で最低30歳であることが要件です。候補者の登録は8月24日から26日までに行われます。

この地方首長選挙法の迅速な改正決定は、国会法制局が憲法裁判所判決を無視しようとしていることを反映しており、それが国民の抗議を引き起こしました。国会法制局は、憲法裁判所判決を意図的に無視したため、違憲を犯していると見なされています。

国会法制局は2024年8月22日(木)の本会議で地方首長選挙法改正を可決予定です。しかし、インドネシア各地の国民は失望の意を表し、国会法制局および政府に対して地方首長選挙法改正の可決を中止するよう非難しています。

地方首長選挙法改正の可決に反対するデモの後、地方首長選挙法改正案の可決を予定していた本会議は、国会出席議員が定足数に達しなかったため延期されました。つまり、地方首長選挙法改正の可決は取り消されました。

選挙管理委員会(KPU)は、2024年8月25日(日曜の夜)に、2024年地方首長選挙における候補者選定に関する選挙管理委員会規則第10号を正式に発表しました。この規則は、選挙管理委員会と国会第Ⅱ委員会との協議の結果で、憲法裁判所判決を反映しています。

選挙管理委員会規則

第11条

選挙管理委員会規則

第15条

地方首長選挙における立候補の閾値に関する憲法裁判決70号/PUU‐XXIIを考慮する。

政党は、該当地域の有権者名簿(DPT)に基づく有効得票数の6.5~10%の閾値を満たす場合、地方首長候補者を擁立することができる。

地方首長候補の最低年齢に関する憲法裁判決60号/PUU‐XXIIを考慮する。

選挙管理委員会によって候補登録される時点で、知事・副知事候補は30歳以上、市長・区長及びその副候補は25歳以上であること。

憲法裁判所の判決に従ったこの規則の施行により、政治政党が競争の場を狭める試みや、一部地域における単独候補や傀儡候補の実践を防ぐことが期待されています。また、選挙実施を監視することで、不正行為の可能性を減らすことも期待されています。

インドネシアの民主主義と憲法を守るために戦い、権力に飢えた支配者を打ち負かしたインドネシア国民の皆さんに感謝します。次の指導者を選ぶ際には、国民がもっと積極的かつ慎重に参加することを望みます。

インドネシアに独立と民主主義の宴を祝います!

インドネシア独立79周年