2024年大統領選挙

皆さん、こんにちは Salam Sejahtera!

 

こちらはイサムです。

インドネシア情勢のブリーフニュースをご提供致します。

今年は、2024年大統領・副大統領候補の選挙があり、候補者は3名で固定のミッション・ビジョンを持たれ、かなり熱い選挙戦だと私が思います。もしや、インドネシア歴一の熱い選挙戦かもしれません。

 

インドネシアは民主主義のイデオロギーを持つ国で、全国民(未成年者、を除き)各々が公選において投票権を行使することが出来ます。各大統領・副大統領候補は今後の任期中に達成したいビジョン・ミッションを有しており、国民の投票権を頂くための要望に向けたアイディアです。勿論、大統領・副大統領に任命された暁には、約束されたビジョン・ミッションを具現化または実行しなければなりません。

下記は2024~2029年総選挙の大統領・副大統領候補です:

 


候補1番号

大統領候補

アニス・ラシード・バスウェダン

副大統領候補

アブドゥル・ムハイミン・イスカンダル 


候補のビジョン

繁栄・公平なインドネシアを全国民に

(Indonesia Adil Makmur Untuk Semua)



候補2番号

大統領候補

プラボウォ・スビアント

副大統領候補

ギブラン・ラカブミン・ラカ


候補のビジョン

インドネシアと共に改進し、2045年黄金のインドネシアヘ

(Bersama Indonesia Maju Menuju Indonesia Emas 2045)



候補3番号

大統領候補

ガンジャル・プラノウォ

副大統領候補

モハンマド・マフッド・MD


候補のビジョン

迅速に行動し、優れたインドネシアへ

(Gerak Cepat Menuju Indonesia Unggul)


(上記の画像出典:インドネシア共和国選挙管理委員会

 

昨年の12月12日に始まった2024年の大統領選挙の討論会が開催されています。討論会は生放送で公開され、各候補者が自らのアイディア・理想を提示し、選挙管理委員会が用意したテーマに基づくアイディアで議論を競い合います。これにより、最近は大話題になり、社会の中で熱い会話・弁論で盛り上げています。インドネシア国内に限りなく、海外滞在中のインドネシア国民でも話題になっていますね。

今回の討論会は5回に開催されます。2月4日に開催される5回目の討論会に迎えており、テーマは情報技術・公共サービス改善・デマ・不寛容・教育・健康(コロナ禍後の社会)・雇用になります。

日本にいるインドネシア国民の方々は、特に東京に滞在中の方々は、インドネシア代表の投票所「東京インドネシア共和国学校」に実施する予定で、2月11日に行われます。現地より3日間早く、2月14日にインドネシア全国に行われます。

 

以上は2024年インドネシア大統領選挙についての情報です。私は投票日に投票所に行って参りますので、少しの手続きや現場の雰囲気を次回にご提供致します。

 

では、また次回 Sampai Jumpa!

謹賀新年!

皆さん、ご無沙汰しております!

2024年・令和6年の新年をお祝い申し上げます。皆さんと私を含めて今年に祝福と多幸に包まれるように心からお祈り申し上げます。

新年開始から、インドネシアの方には大統領選の弁論会に夢中になってますね。3候補が熱く国の運営、指導、改善等を弁論し合う番組で、各候補のミッション(果たすべき使命)・ビジョン(理想とする将来像)をインドネシアの全国民に伝えるためです。

今頃は2番号候補が過半数の国民が声援されているようで、1番号・3番号候補たちは2番候補を追い詰めさせているご様子です。

大統領選挙は2月14日に開催され、2月15日~3月20日に開票結果のまとめ、10月20日に大統領・副大統領を任命式日の予定です。

今年もよろしくお願いいたします。

イサム

インドネシアの2024年の最低賃金

皆さん、こんにちは

ブリーフニュースです。

2023年11月23日、インドネシア、ベカシ地域で大規模なデモが発生し、いくすかの高速道路がかなり深刻な渋滞に陥りました。

労働者大衆は、2024年の州最低賃金(UMP)の引上げを求めるデモンストレーションを行われていました。労働者らが、前年のUMPの15%程度を引き上げると要求されています。要求を考えると、最低賃金の金額は5.637.067ルピアであり、2023の最低賃金の金額4.901.798ルピアの15%です。

一方、政府が異なる最低賃金額を決定し、2023年第51号に定められた計算式に基づいたものです。次の図はインドネシアにおける2024年の州最低賃金(UMP)です。

(出典:Perupadata, 
https://twitter.com/perupadata/status/1727292475637895673/photo/1)

図によりますと、ジャカルタ地域の州最低賃金額は3.4%あるいは166.661ルピアに増加されています。

3.4%程度の増加により、政府はジャカルタ地域での生活必需品に対する十分な理解がないと労働者らが感じており、大規模なデモが行われたきっかけです。

次は過去7年間のジャカルタ州最低賃金の金額上昇表です。

(出典:LinovHR, https://www.linovhr.com/ump-jakarta-2023/)

 

以上は、ブリーフニュースでした。

 

 

天皇陛下 インドネシア訪問

こんにちは、皆さん。Salam Sejahterah !

 

もしもし...私です、私「イサム」ですよ!(詐欺ではございません)

皆さんは、憧れる物語や物事はあるのでしょうか?、幼いから親、友達、親戚等が言い伝えた物事に関心を抱き、将来はそのような物事に体験又は実感したいと思い続けているのでしょうか?

私は、一生に一度でいいので、生まれた場所である福岡に訪ねてみたいです。両親が私を現地に生まれて、5ヶ月(平成10年10月-11年3月間)で暮らしていたのです。わずかな間でしたが、生まれた場所であるこだわりで訪ねてみたいとの事でした。

 

さて、今回のブログテーマは「天皇皇后両陛下がインドネシアご訪問」についてです。天皇陛下がインドネシアをご訪問されたのは驚きでしたが、多くの国の中からなぜインドネシアを選ばれたのでしょうか、一緒に探ってみましょう。

 

天皇陛下は2019年5月のご即位以来、初めての海外訪問先をインドネシアにされました。

ご訪問は、日本とインドネシアの国際親善を目的とした陛下の強いご要望であられたと報道されております。

両陛下はジョコウィ大統領(左の方)と共にボゴール植物園のオーキッドハウス(蘭の家)に向かわれ、歓迎のための会見が行われました。

出典 : Akurat.co

上の画像は国家儀式の歓迎セレモニーで、インドネシアの儀仗兵により護衛されています。歓迎セレモニーは2023年6月19日に西ジャワ州ボゴール市のボゴール大統領宮殿で行われました。

出典 : インドネシア大統領府広報 (presidenri.go.id)

大統領からは、両陛下が即位後初の海外訪問先をインドネシアにされたことを非常に光栄に思い、また両国の親善関係がより深まることを期待していると述べ、天皇陛下は、大統領の歓迎挨拶に対して感謝の意を表明され、両国の若者の交流によって親善関係が一層強固になることを願われておられました。

出典 : インドネシア大統領府広報 (presidenri.go.id)

大統領府によると、天皇陛下はボゴール植物園に興味をもたれていたようで、それは、上皇陛下がインドネシアを訪問された1962年にスカルノ大統領と共にボゴール植物園を散策されたという話を聞かれたからだそうです。

天皇陛下は、その後にジョグジャカルタ特別州を訪れました。ジョグジャカルタのクラトン宮殿と日本との間に非常に長い歴史的な関係があるからです。

天皇陛下がインドネシアに興味を抱いておられるとは、予想外でしたが、インドネシア国民として大変誇りに感じております。

では、また次回! Sampai Jumpa!

観光ビザ免除一時停止

こんにちは、皆さん

 

いかがお過ごしでしょうか?

記載をされているのはインドネシア研修生のイサムです。

少しの話をして頂きたいと思います。。。

とうとう秋になりが、気温が下がり続けており、私は少し苦労しています。私の故郷は太平洋の島国であって、気温に対しての耐候性は全くないので、寒がりなんです。。。

22℃程度の気温だけで、もう身体中が震えれしまいます。

 

では、インドネシアの情報を共有したいと思います!

2023年6月7日に、インドネシアで、159か国を対象として、観光ビザ免除政策が一時的に取り消されました。

 

どのような理由でその政策が一時取り消されたのでしょうか?。。。

では、探ってみましょう!

 

法務大臣の説明によると、一時的な観光ビザ免除政策の取り消しは、国家生活の制御の為であり、公共の秩序の乱れや、世界保健機関(WHO)が特定の病気が清浄・解放されてないと宣言した国からの病気の拡散を含めた影響があるからです。

 

大統領が政策の取り消しについて、評価が行われる必要があると述べました。その評価は、観光ビザ免除が国に利益をもたらすかどうかを決定するものである。

 

以下はインドネシアへの観光ビザ免除の適用が維持される10か国で、9か国はASEAN(東南アジア諸国連合)の加盟国であり、1か国はASEANの原則に基づいた加盟国です。

  1. マレーシア
  2. フィリピン
  3. シンガポール
  4. タイ
  5. ブルネイ・ダルサラーム
  6. ベトナム
  7. ミャンマー
  8. ラオス
  9. カンボジア
  10. 東ティモール(2022年11月時点で観察員としての原則的な加盟国)

実施してからまだ僅かなので、現時点での評価は限られており、明確かつ一貫した結果が得られていません。政府は、一時的な取消しの影響を3ヶ月間観察したいと考えているようです。

観光ビザ免除政策を再び適用するには、外貨収入や安全面など、どの国がインドネシアに利便性と利益をもたらすかについての検討からです。

 

皆さん、心配はご無用です。観光ビザ免除政策の取消対象となっている国でも、入国時に空港や港で到着ビザ(VOA:ビザ・オン・アライバル)を取得するか、入国管理総局が提供するオンライン申請を利用してビザ(E-VOA)を取得すればインドネシアを訪問することができます。

 

以下はインドネシアへのE-VOA取得のリンク: (https://imigrasisingaraja.kemenkumham.go.id/visa-on-arrival-dan-negara-bebas-visa-kunjungan/)

 

 

では、また次回! Sampai Jumpa!

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Assalamuallaikum, salam sejahterah!

 

Bagaima kabar semuanya ? ini dengan saya Isamu selaku peserta magang asal Indonesia.

 

Izinkan saya bercerita sedikit ya…

Walaupun sudah memasuki musim gugur, semakin hari semakin suhu menurun, dan saya cukup kewalahan. Oleh berasal dari negara kepulauan di garis katulistiwa, saya tidak tahan atas suhu yang cenderung dingin. Seperti hal nya suhu sekitar 22 celcius saja, seluruh tubuh saya sudah merasa dingin dan menggigil.

 

Baik, berlanjut ke tema artikel ini, saya akan berbagi informasi mengenai Indonesia. Pada tanggal 7 Juni 2023, Indonesia untuk sementara mencabut kebijakan bebas visa wisata untuk Warga Negara Asing (WNA) dari 159 (seratus lima puluh sembilan) negara.

 

Mengapa kebijakan ini dicabut ? mari kita selidiki!

 

Berdasarkan keterangan Menteri Hukum dan HAM, pencabutan sementara kebijakan bebas visa wisata dilakukan untuk mengendalikan kehidupan bermasyarakat, mengatasi gangguan ketertiban umum dan menghindari penyebaran penyakit dari negara-negara yang dinyatakan oleh Organisasi Kesehatan Dunia (WHO) di mana kendala penyakit belum terkendali.

 

Presiden Joko Widodo (Jokowi), menyatakan bahwa evaluasi perlu dilakukan atas pencabutan kebijakan ini. Evalusasi ini akan menentukan apakah kebijakan bebas visa wisata memberikan manfaat bagi negara.

 

Berikut ini merupakan 10 (sepuluh) yang saat ini masih berlaku kebijakan bebas visa wisata untuk masuk ke Indonesia. Dari 10 (sepuluh) negara tersebut, 9 (sembilan) negara merupakan anggota ASEAN (Asosiasi Negara Asia Tenggara) , dan 1 (satu) negara adalah negara yang menjadi anggota berdasarkan prinsip ASEAN :

  1. Malaysia
  2. Filipin
  3. Singapura
  4. Thailand
  5. BruneiDarussalam
  6. Vietnam
  7. Myanmar
  8. Laos
  9. Kamboja
  10. Timur Leste(yang menjadi negar pengamat pada November 2022)

Penerapan kebijakan ini masih tergolong baru, sehingga evaluasi pada saat ini masih terbatas dan hasil yang jelas serta konsisten belum dapat diperoleh.

Pemerintah berencana mengamati dampak pencabutan sementara ini untuk selama 3 (tiga) bulan.

 

Untuk kembali menerapkan kebijakan bebas visa wisata, didasarkan atas pertimbangan negara-negara mana yang memberikan manfaat ekonomi, pemerolehan devisa, dan aspek keamanan.

 

Tidak usah khawatir. Bagi warga negara dari negara yang dicabut bebas visa visata nya, anda masih dapat berkunjung ke Indonesia dengan mendapatkan visa kedatangan (Visa on Arrival/VOA) di bandara atau pelabuhan, atau dengan menggunakan aplikasi online yang disediakan oleh Direktorat Jenderal Imigrasi untuk mendapatkan visa elektronik (E-Visa).

 

Tautan link dibawah merupakan cara pemerolehan E-VOA di Indonesia :

(https://imigrasisingaraja.kemenkumham.go.id/visa-on-arrival-dan-negara-bebas-visa-kunjungan/)

 

Baik, demikian artikel yang saya sajikan, sampai jumpa!

コロナ禍のインドネシア入国手続

Selamat malam!

皆様ご無沙汰しております。

時が経つのはあっという間で、とうとう今年も残り3ヶ月となってしまいました。。。

先月下旬にようやくインドネシアに行くことが出来ましたので、その際の様子を何回かに分けて報告させていただきます。

 

今回はジャカルタ のスカルノハッタ 国際空港から入国した際の手続について書いていきたいと思います。

 

ただその前に、、、

こちらが、出発前の羽田空港の様子です。

伝わりますでしょうか。

休止中のカウンターを挟んで行列がざっとみても100名以上が並んでおりました。

2時間前には到着していたのですが、結局最後は、優先搭乗案内によって荷物預け入れとなりました。。。

何に時間がかかっているのかと思いきや、チェックインカウンターでありとあらゆる国のコロナ対策に求められる必要書類の確認を行っていました。元々減便の影響のせい?でカウンターも一部しか開いていない中でこんなことしていたらそれは時間がかかりますね。。。

さて、スカルノハッタ国際空港につき、飛行機を降りて手荷物受取場に歩いて行くと、まず、physical distancing と書いてあるカウンターが並んでいます。

ここに並んで、張り紙にある3回のワクチン接種証明書(英語)、航空券、パスポートを提出し、航空券にスタンプをもらいます。

スタンプをもらったら、軍服を着た人のいるところへ行き、スタンプを見せれば第一関門通過です。

 

次は通常通りのVISAの手続です。

私は、留学時代のKITASが貼られているので、途中からインドネシア語で話しかけられ、毎回困っています。。。

 

あとは荷物受け取って…とだけ思っていたら、最後に大きな落とし穴?が待っていました。

それは、税関での申告手続です。

 

全てオンラインで行う事が求められており、上の写真のQRコードを読み込んで、ウェブサイト上で申告内容を記載していくのですが、私の場合、空港出口ギリギリの場所でやっていたので、空港のフリーWi-Fiがうまくつながらず、かといって空港を出ないとSIMカードも買えないので、イライラしながらサイト接続を待っていました。

申告内容の記入が全て終わると、最後にQRコードが画面に表示されるので、これを係員の示す機械にかざせば無事釈放です。

時間にすれば、(最後の空港Wi-Fiで手間取っていた時間を除けば)全体で1時間もかからなかったように思いますが、スマホがない場合やワクチン接種証明書がない場合のようなイレギュラー対応についてはなにも記されていなかったのでいちいち係員に説明を求めることになりそうです。

なお、どうやら事前申請もできるようですので、出国前に手続きを済ませていかれることをお勧めします。

皆様も国際線に乗られる際は時間に余裕を持ったスケジュールでご準備ください。

また、コロナ対策は日々変更しておりますので、実際にインドネシアにいかれる際は必ずご自身で必要な手続・書類をご確認いただきますようお願いいたします。

それではまた次回!

2022年新年のご挨拶

Selamat Tahun Baru!

新年あけましておめでとうございます。

昨年中は新型コロナウィルスで全くインドネシアに訪問することが叶いませんでしたので、今年こそはと思っていた矢先に再びオミクロン株の感染が拡大してしまいましたね。

せめて渡航後の待機期間がもう少し短くなればと願うばかりです。。。

 

インドネシアでは、今月14日にジャワ島西方沖でマグニチュード6.6の地震が起こる等、厳しい時期が続いているようですが、ジャカルタは揺れたものの、大きな影響がなかったようでなによりでした。

 

2022年最初の話題が地震だとあまりにも暗いので、明るい?ニュース、首都移転の話題にしたいと思います。

インドネシアの国会は、昨日18日に、首都移転法案を可決しました。

私が留学していた時期にちょうどジョコウィ大統領が打ち立てた政策でしたが、ようやく国会でも可決されたようですね。

これまでも過去に首都移転計画は上がっては消えていった経緯がありますので、本当に実現するか不明ですが、2024年から順次首都機能を移転させるようですので、今回は本気なのかもしれません。

しかし、ジャカルタでも地下鉄や高速鉄道を充実させようとしてきたのは一体何だったのでしょうか。。。

 

新しい首都の名前は「Nusantara」。意味は群島ですね。

場所はカリマンタン島(ボルネオ島)の東側です。

 

ただし、現実的には課題も多くあるように感じます。

広大な熱帯雨林を切り拓いて新首都を建てることもそうですが、ビジネス機能はジャカルタに維持するようなので、ベトナムのハノイ/ホーチミンのように、2つの都市で機能が分断してしまうのかもしれません。

少なくともビジネス関係の政府機能はジャカルタで完結できるようにしていただきたいおものです。

 

個人的には留学時には新型コロナウィルスのせいでカリマンタン島に行けなかったので、是非訪問して、現地情報をお伝えできればと思っています。

 

それでは、本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

 

ゴトン・ロヨン

Selamat pagi!

 

おはようございます。

 

早速ですが、タイトルにある「ゴトン・ロヨン」(gotong royoung)という言葉、みなさまご存知でしょうか。私も今回の件で初めて知ったのですが、「相互扶助」を意味する言葉です。

なぜこの言葉を紹介したかと言いますと、インドネシアでは、政府主導の新型コロナウィルスワクチン接種の他に、企業主導の自主接種プログラムも進んでおり、これが「ゴトン・ロヨンプログラム」という名称なのです。

 

このように、インドネシアも官民双方でワクチン接種を展開していますが、現在の感染状況は深刻と言わざるを得ません。

一時期は一日の感染者数が2000人台にまで落ち着いたインドネシアでしたが、この度のデルタ株の蔓延により、7月7日ではとうとう一日3万人もの方々が感染する事態となっております。

感染者数の急増によって病床も逼迫しており、N H Kの報道では、首都ジャカルタの病床は94%まで埋まる状況となっているようです。

 

駐在されている日本の方にも深刻な影響が出ておりまして、直近14日間で、現地在中の日本の方が6名も亡くなられました。心よりご冥福をお祈り致します。

 

これほどまでに急速に感染拡大している原因は不明ですが、どうやらレバラン休暇(イスラム教の断食明け休暇)で、故郷に帰省をしたことも一因としてありそうですね。正確には、政府は、今年のレバラン期間にあたる5月6日〜17日までは帰省目的での交通を禁止していたのですが、逆にこの期間の前後を使って移動をする人も多かったようです。公表されている感染者数のグラフを見ると、5月15日頃は1日の感染者数が2000人台だったのが、現在に至るまで一気に急増しているのも、このような推測と合致してしまっていますね。

 

そういえば、なんとかワクチン接種者を増やそうと、ワクチンを接種すれば、鶏を丸々一羽プレゼントという奇抜な奨励策を駆使している地方もあるようですが、どこまで効果があるのか・・・。

 

ただでさえ大変な状況な中で、インドネシア政府は、7月4日、新たに外国人が出入国をする際にワクチン接種を条件としたため、現地に済む外国の方には大きな混乱が生じています。

入国条件にワクチン接種を条件づけるのはわかりますが、出国まで規制をかける理由はよくわからないですね。空港行くまでに国内移動が発生することを懸念しているのでしょうか。

 

モデルナ社製やファイザー製でも、ワクチンを打てば一定の確率で副反応が出ると言われる中で、病床の90%以上がすでに埋まっていると言われたら、インドネシア国内でワクチンを打ちたくないという方も多い気がしますし、インドネシアでは使用されている中国製ワクチンは、日本で使用されているものとは違い、従来の製造方法で作られた不活化ワクチンなので、帰国してmRNAワクチンを打ちたいという思いの方もいらっしゃると思います。

この辺りが選べず、強制的にインドネシア国内でワクチン接種しなければ帰国すらできないというのはかなり行き過ぎの印象を受けます。

 

現状を見ていると、インドネシアを今年中に訪問するというのは早々に諦めた方が良さそうですが、ゴトン・ロヨンの精神で、合理的な措置をとり、なんとかこの難局を乗り切ってもらいたいところです。

 

それではまた次回!

 

なお、ワクチン接種義務・移動規制・ビザ申請条件は、比喩ではなく日々変化しておりますので、必ず最新の状況を確認してください。

 

最近の事件について

Selamat sore!

 

最近は国内の事案で忙しく過ごしておりましたが、その間にインドネシアで、しかも私が留学時に訪問した思い出深い島で悲しい事件が再び起きてしまいましたので、今回はその話をさせていただきたいと思います。

 

まずは、先月28日、スラウェシ島南部のマカッサルという都市にある教会付近で自爆テロと思われる爆発が起きました。マカッサルは、以前こちらのブログでもご紹介したトラジャ村訪問時に立ち寄った大きな街でした。国民の大半が暮らすインドネシアですが、マカッサルがあるスラウェシ島は、キリスト教の方が多く、私が訪問したトラジャもキリスト教と土着文化が混じり合ったような形でした。

事件はこの日にとどまらず。その3日後の先月31日には、首都ジャカルタのインドネシア国家警察本部でも銃撃テロが起きております。

 

報道を見ておりますと、いずれもイスラム過激派の犯行のようですが断定はできないところです。留学時代のカトリック教徒のインドネシア人の友人に聞いてみましたが、最近急に宗教対立が激しくなったわけではないという話をしていましたが、バリ島のクラブやジャカルタの外資系カフェでも過去に爆破テロが起きていることからすると、残念ながら、「多様性の中の統一」というインドネシアの国是の達成への道のりはまだ遠いようです。

 

他にも、一昨年のクリスマスに私が(ほぼ)横断したインドネシア東部のフローレス島でも、4月4日に豪雨による鉄砲水で44名もの方がお亡くなりになってしまいました。

訪問時に現地を案内してくれた友人の家族・親戚の人たちは無事だったようですが、ただでさえコロナウィルスの影響が続く中で、更なる天災・人災までもが襲っており、現地の人々の生活が非常に心配されます。

 

今回は暗い話題になってしまいましたが、インドネシアは元々は気性の穏やかな人が多く、生活していてもそれほど心配になるような危険を感じたことはありませんでしたので、早く本来の姿に戻って欲しいところです。

 

それではまた次回!

第10回国際民商事法シンポジウムを受けて(その2)

Selamat sore!

皆様こんばんは。

前回は、3月4日に開催され、当事務所のウドムチャイ弁護士もゲストスピーカーとして参加致しました国際民商事法シンポジウムを元に、ジョイントベンチャー法制についてお話しさせていただきました。

このシンポジウムでは、私が留学に行っていたインドネシアについても発表がありましたので、今回はインドネシアについてもう少しフォーカスしてお話したいと思います。

 

インドネシアにおいても、前回お話ししたタイと同様、外国投資に対する規制(ネガティブリスト)があります。

シンポジウムでも発表されていましたが、これまで最新だった2016年版から2021年版に改訂されることとなりました。この話はまた別の機会に詳しくお伝えしたいと思います。

このシンポジウムでは、まず、そもそもインドネシアに対する投資方法として、新しくP T(日本でいう株式会社)を設立するか、それとも既存のP Tを買収するかということがテーマとして取り上げられていました。

新たな会社を設立する手続に関する条文については、本ブログのインドネシア株式会社法を概説した記事(https://nishizawa-law.com/blog_idn/?p=1831)にも掲載しておりますので興味がある方は是非ご覧ください。

一般的には、新たに株式会社を設立する場合、会社設計を自分で決められる自由度はあると思いますが、その反面、手続(特に許認可)に時間・費用がかかってくるデメリットがあると思います。

 

2つ目のテーマは、チェンジオブコントロール条項についてでした。

チェンジオブコントロール条項(COC条項)とは、一般に、株式買収等の理由により、会社に対する支配権の移転が生じた場合にかかる制約に関する条項をいいます。

ここで注意が必要なのは、インドネシアにおいては、必ずしも支配権の移転=株式過半数の取得ではないという点です。この支配権の移転は、実質的な観点から判断されるものですので、シンポジウムでも、例えば現地企業が90%の株式を保有していたとしても、その株式が全て議決権を有しない株式であれば、残りの株式10%(全て議決権付株式)を取得した場合でも支配権の変更にあたると説明されていました。

この支配権の変更に該当する場合には、その会社は、日刊紙での発表や報告書の作成など、従業員や債権者の保護のための様々な手続を行う必要があります。

 

最後の3つ目のテーマはこのシンポジウム全体のテーマであるジョイントベンチャー契約についてでしたが、この部分は、他の国とも共通する部分が中心でしたので割愛します。

 

今回は、インドネシアにおけるジョイントベンチャーについてお話をさせていただきましたがいかがでしたでしょうか。

インドネシアの現政権は、外資に関してかなりの開放的政策を進めている印象ですが、昨年の外資誘致を促進する条項を含むいわゆるオムニバス法の改正に伴い、これに反対した大規模デモが発生する等、今後もその動向を注視していく必要があります。

それではまた次回!