雨季のジャカルタ

Selamat malam!

日本ではコロナウィルス感染拡大がとうとう東京オリンピック中止に飛び火しそうな勢いですね。一刻も早い沈静化を祈るのみです。

私のところには友人から、「・・・是非拡散させてください。自己防衛が最重要です。今回のコロナウィルスは非常に熱に弱いことがわかりました。耐熱性に乏しく、26-27度の温度で殺傷します。なので、より多くのお湯を飲んでください。お湯を飲むことはすべてのウィルスのためにも効果的。冷たいものは厳禁です。・・・・」等というメッセージが転送されてきました。他の友人も来たと言っていたのでそれなりに拡散されている内容のようですが、人の体温が36度前後である以上、それが事実ならお湯を飲まずとも人を介した感染拡大は成立しないことになります。。。ただし、結論の「お湯を飲もう」については特に体に悪いことではないので特に文句はないのですが、どういうつもりで発信者はこの情報を流したのでしょうか。。。

 

 

他方、こちらジャカルタは、未だ感染者ゼロを続けているようですが、昨夜からの大雨の影響で、洪水の真っ只中にあります。年明けにもジャカルタでは大規模の洪水があり、何人もの方が亡くなってしまったので大変心配です。

私の住む街・デポックでは特に洪水まで被害が及んでいないようですが、ジャカルタは移動がなかなか難しい状態のようで、今日の講義も中止になってしまいました。

こちらが友人から送られてきた写真です。

バイクも半分水没してしまっている状況ですので、確かにこれは大変な状況ですね。

ただ、こちらの人たちはみんな慣れた様子です。あるインドネシア人学生に、「洪水で遊ばないか」と言われたので、「君たちみたいにウィルス耐性のある体じゃないから無理だよ」と断ったら、「何言ってるんだ、みんな洪水で遊んでウィルス耐性を身につけてきたんだ」と返されてしまいました。なるほど、道理でコロナウィルスの感染者が未だにゼロなわけですね。。。

とはいうものの、雨季のジャカルタでは、(特に蚊を媒介とする)様々な感染症の恐れがありますし、洪水により移動ができないことも想定されますので、皆様お越しの際は、服装・移動手段には十分お気をつけください。

それではまた次回!

現地学生向け就職セミナー

Selamat malam!

日本でもコロナウィルスが大変な騒ぎになっているようですが、インドネシアでも話題にはなっています。

未だ感染者がゼロとの情報ですが、その情報を素直に受け取っていいものか、疑心暗鬼になっている部分はあります。。。

ただ、空港以外でマスクつけている人が増えたという印象はないですし、もちろんマスクの売り切れ騒動なども起きてません。

ウィルスのせいで空港に行きづらくなり、旅好きとしては非常に困るので一刻も速く終息することを願うばかりです。

さて、今回は先週末にジャカルタ・クニンガンシティで行われた法学部生向けのジョブフェア(就活セミナー)にインドネシア大学の友人と参加してきたので、その様子をお伝えしたいと思います。

日本での就職活動といえば、私の頃はみんな大学3年秋にリクルートスーツを着て東京ビッグサイト等で開かれる就職セミナーに参加して、企業ブースの説明会に参加し続けると言った感じでした。

ちなみに弁護士の就職活動は少し違っていて(学部新卒と違い、職種が決まってますからやり方が違うのは当たり前ですが)、大手法律事務所の説明会に参加したり、それ以外は弁護士会が提供する採用情報等を利用して個別に面接に行ったりというのが普通ではないかと思います。

一方、ここインドネシアでは、学部新卒の学生でも弁護士の就職活動に近いです。大学生はすでに専門性を有していることが前提で、今回参加した法学部用の説明会には、法律事務所や、インハウス、官公庁等、法律に関連する機関しか参加していませんでした。

以前、インドネシア大学の経済学部に通う友人に、法学部卒業後に銀行に就職した話をしたら驚かれたものです。

「就職」ではなく「就社」の日本の方が、グローバルにみればやはり特殊なのでしょうね。

前置きが長くなりました。

まずは会場の入り口で登録手続きを済ませます。

中に入ると、日本では考えられないくらい派手な就職セミナーの内装が広がります。

ここは入ってすぐにあるディスカッション用のステージです。始まる前はクラブミュージックのようなものが大音量でかかっていましたし、始まってからもカラフルなライトが天井を照らし続けます。

ステージを通り過ぎると、法律事務所等の個別ブースが並んでいます。今回は大小合わせて30社未満だったと思います。

インドネシア人が派手好きなことがよくわかりました…各ブースが様々に趣向を凝らして飾り付けをしています。

中には日本の大手法律事務所と提携していることをアピールしている法律事務所もありました。

そして何より驚いたのがお土産。製造業系が自社製品を配ると言うなら分かりますし、そうでなくても自社ロゴが入った品物を配布するのもわかるのですが、ここではありとあらゆるものを配っていました。一番驚いたのはタピオカミルクティーですかね?

もう法律となんの関係もないじゃないですか…。

他でもジュースやお菓子を配ったり、軽食コーナーがあったりして、みんな飲食をしながらブースを回るカジュアルさでした。

友人が持ち帰った各ブースのお土産はこんな感じです。

他方、ブースで何をするかといえば、日本のように一定間隔で自社説明のプレゼンを行なうといった形式ではなく、学生はあらかじめ準備した履歴書(CV)を封筒に入れて、興味があるブースに置いていくと言うあっさりしたものでした。

もちろん、各ブースに人はいるので話を聞くこともできます。

ただ、日本のように大学3年生(今は4年生?就活方法が近頃コロコロ変わっているせいでもういつ就活しているのかよくわかりません…)だけが参加しているわけではなく、大学2~4年生と幅広い学年が参加しており、2年生は情報収集、3年生は長期(2-3ヶ月くらい)のインターンシップの申し込み、4年生は就職面接の申込みと、それぞれ別の目的を持って来ていました。

いかがでしたか?

海外で現地学生用の就職説明会に参加するなんて滅多にないので、日本とは趣向が違って私には大変貴重な経験でした。

日本の企業の皆様におかれましては、インドネシア現地で採用活動をする際はお土産の重要性をお忘れなきよう!

それではまた次回!

おまけ

就職セミナーの後、近くのカフェで友人と話していたのですが、ピザに調味料が付いて来ました。

皆さん、どっちの色に何が入ってると思いますか?

正解は…

 

 

 

 

 

黄色にトマトケチャップで、赤色にチリソースです。「え、黄色がトマト?マスタードは?!」と聞いても、マスタードが出てくる店なんてないよ〜と一蹴されてしまいました…。

皆さん、インドネシアでトマトケチャップを使いたいときはくれぐれもご注意ください。

(ちなみにインドネシアでは「ケチャップ」はソース全般を指すものなので、「ケチャップちょうだい」というと、普通は日本で言うソースに砂糖をたくさん入れたような味がする「ケチャップマニス」が出て来ます。)

タナトラジャ訪問〜その3 トラジャコーヒー

Selamat siang! (夕方前までのこんにちはという意味です。)

今回はタナトラジャ紀行の最終回、トラジャコーヒーの農園をご紹介したいと思います。

トラジャコーヒーでは元々コーヒー栽培が有名だったそうですが、第二次世界大戦によって荒廃してしまいました。それを復活させたのは日本の有名なコーヒー会社であるキーコーヒー株式会社さんですね。その歴史は同社のHPに詳しく記載されております(https://www.keycoffee.co.jp/toarcotoraja/history.html)のでご興味がある方は是非ご覧ください。

弊所の近くにキーコーヒーさんの本社があるのですが、その1階には前回ご紹介したトンコーナンと呼ばれるタナトラジャの伝統家屋が飾られてあります。

農園はタナトラジャ村の中心地から車で約1時間離れた箇所にあります。

農園が荒廃していたため、農園に至る道もキーコーヒーさんが作ったという話を聞いたことがあります。

これが農園途中の道なのですが、今でもなかなかに揺れる道で、ちょっとした遊園地のアトラクションよりはよっぽど迫力がありました。

途中にはカカオも栽培されていました。

ひとついただいたので、デポックの自宅に持ち帰っていただきました。食べてみましたが、白い粘膜のような部分には酸味があって香りも爽やかでした。

今回の訪問先はこちら。

こちらがオフィスです。

オフィス内には現在の商品が並んでいます。

横の棚には再興当時の資料が今も置かれていました。

まずはコーヒーでおもてなしいただいたのち、

農園を案内していただきました。

これがコーヒーの木です。

整然と並んでいる日本の果樹園のようなものを想像していたので、一見するとどれがコーヒーの木かもわからないくらい雑然とした景色に驚きました。

これがコーヒーの実ですね。

赤い部分は私が食べた際はりんごのような爽やかな味がしました。熟れると甘みが出てくるみたいですね。

割ってみると見覚えのある形が現れます。

収穫時期は6~8月ということもあって、工場の方は閑散としていました。

(ただ、そのために中も見せてもらえました。)

豆の選別は今でも目視でやっているようで、女性の方が手際良く欠品をはじいていました。

こうしてできたコーヒー豆が日本にも届きます。

さて、全3回でお送りしたタナトラジャ紀行ですがいかがでしたでしょうか。

タナトラジャにはこの他にもイカットと呼ばれる伝統織物や、

素敵な雲海が観れるスポットもあります。

皆さんも、インドネシアにいらっしゃった際は訪れてみてはいかがでしょうか。

それではまた次回!

追記

上の雲海の写真を見たところの茂みで初めて、インドネシアのカブトムシを確保しました!!(もちろん、すぐその場で解放しました。)

こっちのは上の角の先端は下向いてるんですね。

日本のカブトムシよりも足の力が強く、しがみつかれたときは滅茶苦茶痛かったです。。。

いつか、有名な3本角のアトラスオオカブトも探しにいきたいと思います。