留学に伴う日本での手続

今回は、留学に伴う海外転出手続について少し書いていこうと思います。

 

留学に関する大学手続と並行して、海外に居住するにあたって日本でも様々に手続を行う必要があります。

単に手続を行えばいいという話であれば、愚直に進めていけばいいのである意味楽なのですが、都度、自分で判断しなければならない事項が出てきて、かつ、それらの事項が相互に関連していたり、してそうでしていなかったりするので、その見極めに労力を割く必要があります。

特に個人で行く場合は、会社で海外赴任に行かれる場合と異なり、全て手続きを自分で行わなければならないため、考えるだけで行くのを取りやめてしまいたくなるほどです。。。

検討すべき問題は大まかに4つくらいだと思っています。

1 住民票問題

まず、そもそも留学に行くとして、住民票をそのままにするか、海外転出にしてしまうかという問題があります。

インターネット等で調べた限りですが、基本的には、1年以上の海外滞在が予定される場合は、住民票は海外転出の手続をとるみたいです。

海外転出の手続をとる一番のメリットは、住民税の節約です。毎年1月1日の住所地にて課税されますので、1月1日に海外に居住しているのであれば、その年の住民税は支払う必要がなくなるようです。

(「みたい」や「ようです」等と都度書いてあるのは、まだ実際に結果をみていないためです。悪しからずご容赦ください。)

他方、海外転出にしてしまうと、基本的には健康保険・年金の資格を喪失することとなります。

但し、年金については任意加入が可能ですので、ここも各自の判断に委ねられます。

 

2 保険問題

健康保険がなくなってしまうと、海外や一時帰国時の病院での治療費などが全て自己負担となってしまうため、任意保険に加入する必要があります。

(健康保険に加入している場合は、海外で治療を受けた場合であっても、後日精算かつ煩雑な手続はあるようですが、一部払い戻しを受けることができます。)

企業にお勤めの方の場合、会社で保険に入られると思いますので問題ないと思いますが、個人で行く場合はどのような保険に加入するかも選択しなければなりません。

私が留学する予定のインドネシア大学でも保険の加入が義務付けられておりましたので、私も保険に加入しました。

一般的には長期にも適用される海外旅行保険に加入される方が多いのではないかと思いますが、私の場合は、海外の病院でも適用される外資系の保険に加入しました。

ただ、先日、当該保険会社に問い合わせてみたら、外資系であるにもかかわらず、英文での付保証明書の類が一切存在しないことが判明しました。。。

受け入れ先が英文の証明書なしで認めてくれるかは分からないので、私も場合によっては別途保険に加入するかもしれません。

3 確定申告

こちらも企業にお勤めの方には基本的に問題にならないかと思いますが、多くの弁護士は確定申告を行う必要があります。

私は年の途中で海外に行きますのでこの場合どうすればいいか税務署に問い合わせたところ、①準確定申告を海外転出のタイミングで行うか、②納税管理人を選任したうえで、通常の確定申告期間に、同管理人に確定申告をしてもらうかの2択というお話でした。

納税管理人はだれでもいいということでしたし、留学前の忙しい中、わざわざ確定申告はしない気がしています。

4 ビザ申請手続

この点はまた後日詳細をお書きしようと思っております。

というのも、実はまだ、ビザ申請に必要なVTTとよばれる発給許可証が大学側から届いていないのです。。。

既に手続開始から1ヶ月以上経過しておりますが、4~6週間かかるといわれていたので、辛抱強く待つことにします。

 

以上、大まかな手続についてお話しましたが、実際は各自の状況によって更に細かな手続が色々発生します。私の場合の「色々」のメインは、弁護士としての手続ですね。

昔は違ったようですが、弁護士は一旦登録を抹消しても、帰国後に再び同じ弁護士登録番号で業務を再開できます。

登録抹消期間については弁護士会費がかからないのでそれはいいのですが、再登録時に再び入会金をまともにとられるようで、今から戦々恐々としております。。。

もちろん、弁護士会の健全な活動に使用されると信じて喜んでお支払いするつもりではありますが、再登録時にそんなに金とるんだったら、登録抹消を認める意味はなくないか?と思わなくもないこともない今日この頃です。

それでは、次回はVISAの手続についてお話したいと思います。

 

※おまけ

インドネシアに約2年駐在していた友人に、「向こうで配るお菓子が何がいい?」と聞いたら、意外にも「東京ばな奈」ということでした。

個人的にはどうせ「KitKat」の抹茶味だろうと思っていたのですが、既に向こうに工場があるそうで、あまり有難みがないようです。

真偽のほどは定かではありませんが、ここは先達に従い、東南アジアにバナナを持って乗り込みたいと思います。

 

※上記内容は2019年7月時点の情報でございます。

その後に変更される場合もございますので、手続時には必ずご自身でご確認ください。