ジョグジャカルタ訪問〜その3 最終編

こんにちは!

いよいよ年末が近づいて参りましたね。

インドネシアは年末年始に対する思入れがそれほどないみたいです。キリスト教だとクリスマス休暇からそのまま年末年始への長い休みに突入するイメージがありますが、こちらでは大晦日年明けカウントダウンも一応あるものの、噂によると街中でみんなが好き勝手に花火を打ち上げてそれを眺めるといった代物らしいです。今年は観れないのですが、いつか機会があればその光景もみてみたいですね。

さて、今回はジョグジャカルタ旅の最終編をお送りしたいと思います。

前回、前々回とジョグジャカルタ近郊にある世界遺産をご紹介致しましたが、この街には他にも様々に魅力的な要素が含まれています。

その1つが、バティック。バティックとはインドネシアの伝統衣装を言いますが、ジョグジャカルタはその名産地です。

ジョグジャカルタにはマリオボロ通りという、バティックやその他服が安く大量に売っている有名な場所がありますが、あえてそこを避けて、骨董通り?に行き、その中でも工房を自前で持ってそうな大きめのバティック店を一人でふらっと訪れ、「作ってるとこ見せてくれない?」とお願いしてみると、快く承諾してくれました。

バティックは、ロウで絵付けをして、それ以外の部分を染める染め物です。(ロウの部分は染められません。)

まずは下絵から。

この下絵に沿って、この道具を使いながら小さいボウルに入ったロウで模様を描いていきます。

これがその道具。

これを使って器用に描いていきます。

隙間を塗っていく人も。

 

手書きのほか、スタンプを使うパターンもあります。模様は地域によって異なり、それぞれに意味があります。

描き終わると、今度は染色の過程に入ります。

何度も染色した後、干して乾かせば出来上がりです。

(もちろん出来たのは布なので、この後縫製に入るのでしょうが。)

市販のプリントバティックは1着500円くらいで買えるのですが、このようにハンドメイドは大変な手間がかかるので、販売時は5000円~15000円くらいの値が付けられます。値段は使用した色の数や描く模様の複雑さで変わるようです。

写真でお分かりのとおり、パートごとで分業されています。マニュファクチュアという懐かしい単語が頭の中で響きますね。

なお、このバティックという衣装、インドネシアでは正装なので、バティックを着ていれば大統領にも会うことができます。

 

 

話は変わりますが、ジョグジャカルタではいろんな乗り物があります。

これは観光用の馬車(ジャカルタでもごく一部でみかけますがほとんどないです。)

ベチャという、乗客が前、運転手が後ろで一生懸命自転車を漕ぐ乗り物もあります。

ちなみに、近代化したベチャは後がモーターバイクになっています。

 

また、訪れた日程がムハンマド生誕祭のお祭りウィークでしたので、ジョグジャカルタでもお祭りをやっていました。

ジョグジャカルタは特別州として、今でも独自にスルタン(地域の王様)が在位しており、軍隊もあります。

お祭りのパレードでは、クラトン(王宮)に所属する20以上の軍部隊がそれぞれの衣装を着て行進していました。

お祭りの前にやたら人が歩いてるなと思って話を聞いてみたら、お祭りの一環としてなのか、年に1回のウォーキング大会も併せて?行われていました。

なんでも、運動不足解消のために始められたそうで、多くの地元の方々が参加されていましたが、楽しいですかと聞いたら、着いた後お祭り会場で食べ物がたくさん準備されているそうで。。。

健康ってなんでしょうね。せめて月1回やればと思いますが。。。

夜は、クラトン(王宮)前で、ワヤン・クリッという伝統的な影絵?の生誕祭特別公演をみることができました。

(すみません、ここでのワヤンクリッの公演写真は撮り忘れてしまったので、下の写真は、庶民向けに夜通し行われる月例公演(クラトンの別の広場)でみた際の写真です。)

 

 

特別公演ということで、ジョグジャカルタのロイヤルファミリーもご出席されておられました。

 

この方はプリンセスだそうです。隣のおじさん達に聞いただけなので確証はないのですが。

ジープでムラピ山という中部ジャワきっての山に登りました。

この山、大きな噴火を繰り返しており、現在も山の中腹から上は立入禁止となっています。

形はとても美しい山です。

麓には噴火の被害を残した資料館があります。

ゲートを骨で飾るあたり、さすがです。

 

熱で溶けたテレビは噴火の恐怖を物語っています。

しかし、そんなシリアスな資料が並ぶ中でも噴火した煙で遊ぶ資料館。

インドネシアのこういうところは大好きです。

 

 

以上がジョグジャカルタで訪れた主な場所でした。

この他にも、荒れ狂う海に浮かぶ島に吊橋(渡るだけで1000円近く取られましたが、お兄ちゃんがつきっきりでおもしろ写真を撮ってくれました。SNS好きにはたまらないサービスかもしれません。)で渡ったり、

変な食べ物を食べたり、(インドネシア人は鳥を頭から足まできれいに食べます)

インドネシア人の意外な几帳面さをみたり、

色々な発見がありました。

ただ一番の発見は、中部ジャワ人の人の良さです。

みんなとても親切で礼儀正しく、誠実でした。(一部のベチャの運転手とマリオボロ市場の人は除きます。)

今後もインドネシア各地の情報をお届けしたいと思います。

ではまた次回!