刑法改正等に関する近時のデモについて

インドネシアで生活していると日本では想定されない色々なことが起きます。

身近なところで言えば、アパートに入っていたWi-Fi業者が10月1日になんらの通知もなく、突如サービスを打ち切りました。私の部屋はそもそも携帯の電波が届きにくいため、お陰で家ではインターネットが使えない日々が続いております。。。

 

さて、日本の日常生活では想定されないものの最たる例として、デモが挙げられると思います。日本でも、東京で勤務していた際は、霞ヶ関の裁判所周りでもよくデモ行進を見かけましたが、せいぜい4列縦隊の整然としたもので、なんとも可愛らしいものでした。

インドネシアは違います。日本ではパプアのデモ(暴動)が報道されていたようですが、2019年9月下旬、ジャカルタは大規模デモの真っ只中でした。

抗議内容は刑法改正を中心とする近時の法改正に対するものです。

そもそもの前提として、インドネシア の刑法は基本的にオランダ植民地時代に制定されたままになっていたようで(民法も未だにオランダ植民地時代のままです。)、真の独立を目指してその改正を長年審議していたようです。

しかし、その内容が知れるや、直近で汚職撲滅委員会の権限を縮小させるような改正がなされていたことも相まって、学生を中心にその正当性を疑問視する声が高まり、法案の撤回を求めて、ジャカルタを含む複数の大都市で大規模デモに発展しました。

報道によれば、1998年のスハルト失脚時以来の大規模デモだそうで、2019年9月25日時点で、少なくとも300名以上が負傷、94名が逮捕され、その後には、死者まで生じる深刻な事態となりました。

海外メディア(日本は除かざるを得ませんが)が特に取り上げていたのは婚外の性交渉に関する刑法改正ですが、他にも大統領への不敬罪や堕胎に関する罪も新たに規定されるなど、イスラム色が濃く、かつ、民主化から遠ざかる内容(報道機関からすれば言論の自由に対する弾圧する内容)となっていました。

また、定住地のない方に対する罪(これに関しては日本も他人事ではないですね。軽犯罪法1条4号がありますから。)だったり、女性が夜間に一人で歩くことを処罰する内容だったり、果ては家で飼っている鶏が隣家に侵入することに対してまでも刑罰を科すことまで法案に含まれるなど、俄かには信じられないような話も出ていました。

 

また、法案の内容もさることながら、その改正に至る経緯自体も問題となっていたようです。

前回行われた選挙の結果に基づき、10月1日に新国会が成立することになっていたのですが、政府は旧国会期間中に、選挙で争点となっていなかった上記法案の成立を目指したのです。

結局、ジョコ・ウィドド大統領が法案の審議延期を発表しましたが、その後もデモは法案自体の撤回を求めて10月2日頃までは続きました。

私が現在在学しているインドネシア大学からは、この期間は一切ジャカルタ、特にデモ発生地には近づかないように命令が出ていたため、デモの様子をこの目で見ることは叶いませんでしたが、連日、テレビ局がトップニュースで扱っていました。

現在、デモは無くなったようですが、法案自体が撤回されたわけではなさそうなので、今後もインドネシア がどのような道を進むのか、経過を注視していきたいと思います。

 

しかし、今回の事件で私が一番気になったのは、何が「事実」かよく分からないということでした。私も弁護士の端くれとして、本件の情報収集に努めるべく、法案に対し声高に反対するインドネシア大学の学生複数名に、「インドネシア語でいいから、法案そのものを見せてくれ」と尋ねたのですが、その内容を直接見た人は、少なくとも私が尋ねた学生の中には一人もいませんでした。つまり、法案の内容を自ら吟味しないまま、デモを行っていたのです。

インドネシア人の友人に国会のホームページを見てもらいましたが、どうも法案は掲載されていないようです。

このため、結局、どこまでが真実なのか、未だによくわかりません。例えば、婚外の性交渉についても、婚外の性交渉全てを禁止したと記載する新聞と、同棲する男女にのみ限定しているように報道する新聞とがあり、その構成要件すら判然としません。まして、鶏が隣家に侵入したら罰金刑など、到底そのまま鵜呑みにするわけにはいきません。。。

 

私がインドネシアに来てまだ2ヶ月しか経っておらず、インドネシア語も分からないことが、主な原因なのでしょうが、この国で「事実」を議論することの難しさを痛感した2週間でした。

 

フローレス地方の伝統儀式;theng hang

今日は、お世話になっているご家族に先週末招いていただいた、フローレス地方の伝統儀式についてお話ししたいと思います。

(注:血を見るのが苦手な方は決してこの後を読まないでください。)

インドネシアには13000を超す島があるので覚えるのが大変ですが、その島々で300を超える民族が独自の文化・言語を形成していますが、先のフローレス地方とは、世界最大のトカゲ・コモドドラゴンで有名なコモド島の近くの島です。

このフローレス地域には、theng hangという伝統儀式をジャカルタ近くのBekasi(近くと言ってもジャカルタ中心から電車で45分くらいで、私の家からだと90分はかかります。。。)の自宅で行うということで、今回お招きいただきました。

こtheng hangという伝統儀式は、ご先祖の方々との対話を行うもので、意味合い的には日本のお盆に近い気がします。

ただし、やり方が現代日本のそれとは全く異なり面白いです。

最大の相違点は、彼らが先祖と対話するためには、動物の「生き血」が必要だという点です。。。

まず、このような感じで、家族みんなで集まって先祖にお祈りを捧げます。真ん中のお父さんが抱えているのが、今回の儀式で用いられる鶏です。。。

このご家族はインドネシアでは珍しいクリスチャンなのですが、この儀式にはクリスチャンであることは関係なく、フローレス地方の方々は宗教に関係なく行うそうです。宗教以前から伝わる儀式なので関係ないとのことです。

 

一通りお祈りを終えると、この可愛い鶏が犠牲となり、生き血をお皿に流します(写真は撮ったのですが、さすがにアップは控えたいと思います)。。。

そして、一家の代表のお父さんが、血を眺めます。。。

何してるの?と他の人に聞いたところ、血を通して、先祖が今ここに来ているか、来ていたとして、何を伝えていたかを読み取るのだそうです。

ご先祖様に鶏肉を捧げ、その後家族で美味しくいただきました。(儀式の前には食事をしてはいけないそうです。)

ちなみに、鶏であることに意味はあるのかと聞いたところ、動物の血であればいいらしく、豚でやることもあるとのことでした。今回は「家の中で儀式をやるので、豚は無理でしょ?笑」と言われてしまいました。

日本の現代の風習からいうとなかなか直視するのも難しい光景ではありましたが、インドネシアの方々の先祖を真摯に想う気持ちが伝わってくる儀式でした。

色々な伝統文化を体験しながら、インドネシア人の心を学んでいきたいと思います。

 

 

 

 

インドネシア 弁護士会(ADVOKAI)訪問

今回は、私が運営委員を務めておりますJILA(日本インドネシア法律家協会)のメンバーが今週火曜日に訪問したインドネシア の弁護士会KAIについてご紹介したいと思います。

日本にも弁護士会はあるのですが、インドネシアの法曹制度は日本とは大きく異なっているため、必然的にその役割も大きく異なります。

特に、インドネシアの弁護士会は独自に資格試験を実施し、この試験に合格すれば基本的に弁護士になれます。日本のように、裁判官・検察官・弁護士と同一の試験を受け、同一の研修を受けるわけではありませんので全然違いますね。

このように独立権限を有するインドネシアの弁護士会ですが、一旦は統一弁護士会(PERADI)を弁護士法により設立していたものの、現在は再度分裂し、今では6つの弁護士会が存在しているようです。

 

今回訪問させていただいたのは、その弁護士会のうちKAI(Kongres Adovokat Indonesia)というところです。

皆さん気さくな方々で大変歓迎していただき、

このように日本語の歓迎のボードまで作っていただきました。

 

こちらのKAIにはインドネシア全体で5〜7万人(正確な人数は分からないと言われてしまいました)中、約25000人のインドネシア人弁護士が所属しているということです。

 

先程述べた弁護士会の分裂について理由を伺いましたが、何か特定の決定的要因があったというわけではないが、残念ながら明確な答えは返ってきませんでした。

(そもそも前にあった統一弁護士会も真の意味で1つになれていなかったというご説明でした。)

今後の方向性としては、今ある複数の弁護士会を統一するというよりは、むしろ既存の弁護士会の上位組織として、別の団体を作る動きがあるそうですが、今年選挙したばかりで、まだ法制化できるかわからず、道はまだ遠いということでした。

日本と違いインドネシアでは各弁護士会がそれぞれ弁護士資格試験を実施するため、各団体で足並みが揃わなければ、弁護士の質の低下は今後大きな問題となりえます(極論を言えば、最大派閥を形成するために特定の弁護士会が試験の難易度を下げ、人数を増やしやすくすることも考えられます)ので、弁護士としての信頼を得るためには少なくとも試験制度の統一は実現していただきたいところです。

 

また、法曹に対する信頼と関連してインドネシアで必ず問題になるのが、法曹の汚職です。
直近では発覚したのが年に4件程度だそうですが、KAIの会長ご自身、未発覚の事例は他にも存在することを認めていました。若い裁判官だけでなく、ベテランの裁判官や大学教員まで務める弁護士も現に捕まっており、かなり由々しき問題となっております。

裁判官の初任給を伺ったところ、年間1億4400万ルピア(現在のレートで約110万円)ということなので、所得の低さ(と言ってもインドネシア全体の平均からすれば決して低額ではないと思われますが)も要因の一つなのかもしれません。

白熱した意見交換が行われましたが、こちらからは日本のお菓子をお土産に贈呈いたしましたところ、

(左が、KAI会長のHERNANTO先生、右がJILA会長の草野先生です。)

私を含め全員に盾と会員バッジをいただきました。

今後もインドネシアの弁護士会動向は注視して参ります。

 

おまけ

インドネシアで会合等に出席すると、必ずと言っていいほど水とともに↓の箱が目の前に置かれています。

この箱の中はというと,,,

大体このような感じで、お菓子と揚げ物、時にはちょっとしたパン(roti)が入っています。

勧められるので毎回食べるのですが、会合が一日3回あったりすると、もうこれだけでお腹いっぱいになって夕食を抜かなければならなくなるなどの弊害が出ます。

皆様もインドネシアで会議に出るときはご注意ください。

(歓待の証しなんですけどね。。。)

デポックに2週間生活して思うこと

ご無沙汰しております。

自宅のネットワーク環境が整わず、なかなかブログの更新ができませんでした。

なぜか私の部屋だけWi-fiが入らないという状況は未だ改善されていないのですが、ようやく様々な手続きが一段落しつつあるので、入国してからの約2週間、インドネシア(デポック)での生活を始めてみての雑感を残しておきたいと思います。

1 日本表記がとにかく多い

私が住んでいる街はデポック(Depok)というところで、ジャカルタから電車で1時間かからないくらいの場所にあります。この辺りは大学も多いほか、ジャカルタの郊外として人気が高いようで、たくさんの人で溢れかえっています。

その中で驚くのは日本語表記の多さです。

日本食(と称する)レストランはいうに及ばず、街の至るところで日本語表記を見かけます。

正規の日本の企業も多く見かけますが、中には怪しいものもたくさんあります。

このお店は東南アジア全般で有名ですね。

最近ではYahoo!ニュースでも取り上げられたようで、日本でも一気に知名度が増しているようです。

ロゴはどうみてもユニ○ロ、品物は無○良品といった感じの店舗です(ただし、写真の店舗はmarvelとのコラボ店舗のため、かなり色使いが派手です。)

日本語が多いというのは、日本製品の品質に対する信頼や羨望への表れではないかと勝手に思っております。

ロゴに使うフォントが明朝体だったり、日本ではそんなわけないだろうみたいな形で日本語を使うので、日本人からすれば大体すぐに日本のものかどうかはわかるのですが、インドネシアの方々は、なんとなく日本語が書かれていることしかわからない(インドネシア人に聞いてみましたが、勉強していない限り平仮名とカタカナの区別もついていません。)ので、日本企業にとっては、どうやって真正の日本製品であるかをアピールするかがネックとなりそうです。

 

2 蚊が多い

そんなの知っているよとおっしゃるかと思いますが、本当に多いです。水が近くにあろうがなかろうが、人が集まるロビーなどには大体10匹くらいが待ち構えていて、あらゆる角度から狙ってきます。

虫よけスプレーも大して意味がないため、最大の対策は、長袖・長ズボンを着ることです。

 

3 思ったより暑くない

日本では連日、猛暑・豪雨がニュースになっているようですが、こちらは大体30度前後で推移するため、東京の夏よりも断然こちらの方が過ごしやすいです。

それでもインドネシア人は暑がりなのか、暑いといっては冷房の温度を16度に設定してくるので、太陽よりもエアコンとの戦いの方が大変です。。。

 

4 歩きスマホする人がいない

日本では社会問題となっている歩きスマホですが、こちらではあまり見かけません。そもそもバイク・車での移動が中心のため、人が歩いていないというのが一番の理由ですが、実際に歩いてみると別の理由もありそうでした。

このような感じで、街のいたるところに絵に描いたような落とし穴がありますので、道路を見ていないと絶対に落ちます。

ご覧の通り、点字ブロックも一応は設置されているのですが、目の見えない方が歩ける可能性は限りなくゼロですね。

ちなみに車道には落し穴は(たまにしか)ないのですが、所々に半円筒状の段差が設けられていて、スピードを落とさずに直進すると、車は頭を天井にぶつけ、バイクは転倒する仕組み担っています。日本だとせいぜいメロディがなる薄い塗装をするくらいですが、道路上の瑕疵レベルの障害物を置くあたり、インドネシアの本気度を感じます。

 

5朝が早い

インドネシア人の朝は早いです。

大学も8時にスタートするのですが、これには宗教が大きく影響しているようです。

インドネシア人の87.21%(2016年,宗教省統計)がイスラム教徒ですが、彼らには1日5回のお祈りがあります。

そして一日の始まりのお祈りを日の出前に行うため、モスクが午前4時頃に拡声器で街中にお祈りの時間を知らせてきます。慣れないうちはこれに苦しめられる外国人も多いです。私の場合、4時に起きてもいいように、逆に早く寝る方向で対策しました。。。

さらに輪をかけて、インドネシア人は鶏をペット(目覚まし)として飼っており、これもまた日の出前に鳴いてモスク拡声器を後方援護してきます。

 

とこれまで心にうつりゆくよしなし事をそこはかとなく書いてきましたが、今後もインドネシアの法律は勿論のこと、インドネシアの情報をお伝えして参りますので、よろしくお願い申しあげます!

 

 

VISA(ビザ)取得手続

今日はインドネシア大学留学にあたってのビザ取得手続について書いていこうと思います。

取得の流れは大まかに次の2つに分けられます。

1 telex VISA (VTTともいいます。)申請手続

2 VISA申請手続

 

まず、上記のうち1の方から説明していきます。

私は今回初めてビザの申請を行うので知らなかったのですが、一時滞在ビザの申請には大学や会社からの受入通知等だけではダメで、まずビザ発給許可証(telex VISA)を、大学側の手続により日本にあるインドネシア大使館に送ってもらう必要があります。

しかし、この前座とも言うべき手続がかなりの曲者でした。。。

まず、大学側から「telex VISAの手続には4~6週間かかるので急いで手続をしてほしい」と言われて申請フォームが送られてきたのが入国予定日の約2ヶ月前。

それだけなら急いでフォームを書いて送ればいいのですが、併せて「 telex visa fee としてRp 200.000を急いで送ってほしい」と言われました。

20万というと、日本の通貨感覚からいえば高額に思えるのですが、ルピアの2019年7月現在のレートからざっくりいうと、1000で割って8をかけたくらいが円での換算相場です。

つまり、20万ルピアは、円換算では1600円なのです。。。彼らは1600円を送金するのに、日本の銀行でいくらかかるか知っているのでしょうか。。。私はBNIというインドネシアの銀行の東京支店から振込みましたが、窓口の方から何度も「本当に送るのか。送料の方が高くなるぞ。」と言われました。

最終的に、telex visa feeの支払いから約1ヶ月が経った頃にようやくtelex VISAがpdfで送られてきました。

 

この時点で既に出国予定日まで残り3週間というところでしたので、急いで本丸の2.ビザ取得申請を行います。

必要書類は在日本インドネシア共和国大使館(KBRI)のHP(https://kbritokyo.jp/visa/#link09)に詳しく載っていましたので、ここでの説明は割愛しますが、新たに作成が必要な履歴書や申請書、英文推薦状等のフォーマット・見本もHPに記載があるのでそれらを参考にしつつ準備をします。

大学がきちんと必要書類をまとめて送ってくれていたこともあり、特に書類不備を指摘されることもなく、申請から3日後にビザの準備がされていました(担当の方には、「曜日はいつでもいいけど、受領手続開始時刻の14時に来た方がいい」といわれました。理由は後で述べます。)。

思いのほかあっけなかったビザ申請手続でしたが、ネックといえば、

①インドネシア大使館(東京)が目黒駅と五反田駅のちょうど間くらいにあり、絶妙に行きにくい場所にあること

②受付時間が、申請は午前中の2時間、ビザ受領は午後の2時間しか認められていないこと、

③そして、前に一人しかいないからすぐ回ってくるかと思いきや、実は旅行代理店の方で、手元にパスポートを10冊以上持っていたこと(これが14時に来た方がいい理由でした。もっとも、14時前に行っても、既に閉ざされたドアの前に行列ができていましたが。)

くらいでしょうか。

ただ、私は幸いにも東京在住でしたのでそれほどネックには感じませんでしたが、この手続を行えるのは東京か大阪だけですので、申請時と受領時の2回は必ず行かなければならないことを考えると、遠方の方々は代理店に頼らざるをえないのかもしれません。

手続を自分でやってみるまでは大使館でのVISA手続に時間がかかるものとばかり思ってましたが、むしろtelex VISAに時間がかかるので、銀行の送金手数料に躊躇うことなく早めに申請手続は行われることをお勧めします。

 

※おまけ

申請書の修正は、がっつり修正テープで行ってました(し、そのように行うよう貼り紙にも書いてました)。この辺りのラフさもインドネシアならではというところでしょうか。

 

※上記内容は2019年7月26日時点の情報でございます。

その後に変更される場合もございますので、手続時には必ずご自身でご確認ください。

留学に伴う日本での手続

今回は、留学に伴う海外転出手続について少し書いていこうと思います。

 

留学に関する大学手続と並行して、海外に居住するにあたって日本でも様々に手続を行う必要があります。

単に手続を行えばいいという話であれば、愚直に進めていけばいいのである意味楽なのですが、都度、自分で判断しなければならない事項が出てきて、かつ、それらの事項が相互に関連していたり、してそうでしていなかったりするので、その見極めに労力を割く必要があります。

特に個人で行く場合は、会社で海外赴任に行かれる場合と異なり、全て手続きを自分で行わなければならないため、考えるだけで行くのを取りやめてしまいたくなるほどです。。。

検討すべき問題は大まかに4つくらいだと思っています。

1 住民票問題

まず、そもそも留学に行くとして、住民票をそのままにするか、海外転出にしてしまうかという問題があります。

インターネット等で調べた限りですが、基本的には、1年以上の海外滞在が予定される場合は、住民票は海外転出の手続をとるみたいです。

海外転出の手続をとる一番のメリットは、住民税の節約です。毎年1月1日の住所地にて課税されますので、1月1日に海外に居住しているのであれば、その年の住民税は支払う必要がなくなるようです。

(「みたい」や「ようです」等と都度書いてあるのは、まだ実際に結果をみていないためです。悪しからずご容赦ください。)

他方、海外転出にしてしまうと、基本的には健康保険・年金の資格を喪失することとなります。

但し、年金については任意加入が可能ですので、ここも各自の判断に委ねられます。

 

2 保険問題

健康保険がなくなってしまうと、海外や一時帰国時の病院での治療費などが全て自己負担となってしまうため、任意保険に加入する必要があります。

(健康保険に加入している場合は、海外で治療を受けた場合であっても、後日精算かつ煩雑な手続はあるようですが、一部払い戻しを受けることができます。)

企業にお勤めの方の場合、会社で保険に入られると思いますので問題ないと思いますが、個人で行く場合はどのような保険に加入するかも選択しなければなりません。

私が留学する予定のインドネシア大学でも保険の加入が義務付けられておりましたので、私も保険に加入しました。

一般的には長期にも適用される海外旅行保険に加入される方が多いのではないかと思いますが、私の場合は、海外の病院でも適用される外資系の保険に加入しました。

ただ、先日、当該保険会社に問い合わせてみたら、外資系であるにもかかわらず、英文での付保証明書の類が一切存在しないことが判明しました。。。

受け入れ先が英文の証明書なしで認めてくれるかは分からないので、私も場合によっては別途保険に加入するかもしれません。

3 確定申告

こちらも企業にお勤めの方には基本的に問題にならないかと思いますが、多くの弁護士は確定申告を行う必要があります。

私は年の途中で海外に行きますのでこの場合どうすればいいか税務署に問い合わせたところ、①準確定申告を海外転出のタイミングで行うか、②納税管理人を選任したうえで、通常の確定申告期間に、同管理人に確定申告をしてもらうかの2択というお話でした。

納税管理人はだれでもいいということでしたし、留学前の忙しい中、わざわざ確定申告はしない気がしています。

4 ビザ申請手続

この点はまた後日詳細をお書きしようと思っております。

というのも、実はまだ、ビザ申請に必要なVTTとよばれる発給許可証が大学側から届いていないのです。。。

既に手続開始から1ヶ月以上経過しておりますが、4~6週間かかるといわれていたので、辛抱強く待つことにします。

 

以上、大まかな手続についてお話しましたが、実際は各自の状況によって更に細かな手続が色々発生します。私の場合の「色々」のメインは、弁護士としての手続ですね。

昔は違ったようですが、弁護士は一旦登録を抹消しても、帰国後に再び同じ弁護士登録番号で業務を再開できます。

登録抹消期間については弁護士会費がかからないのでそれはいいのですが、再登録時に再び入会金をまともにとられるようで、今から戦々恐々としております。。。

もちろん、弁護士会の健全な活動に使用されると信じて喜んでお支払いするつもりではありますが、再登録時にそんなに金とるんだったら、登録抹消を認める意味はなくないか?と思わなくもないこともない今日この頃です。

それでは、次回はVISAの手続についてお話したいと思います。

 

※おまけ

インドネシアに約2年駐在していた友人に、「向こうで配るお菓子が何がいい?」と聞いたら、意外にも「東京ばな奈」ということでした。

個人的にはどうせ「KitKat」の抹茶味だろうと思っていたのですが、既に向こうに工場があるそうで、あまり有難みがないようです。

真偽のほどは定かではありませんが、ここは先達に従い、東南アジアにバナナを持って乗り込みたいと思います。

 

※上記内容は2019年7月時点の情報でございます。

その後に変更される場合もございますので、手続時には必ずご自身でご確認ください。

 

インドネシア大学 出願方法

本日は、インドネシア大学への出願方法について記憶をたどりにご紹介したいと思います。

インドネシア大学は、通称UI(Universitas Indonesia)と呼ばれ、ジャカルタの郊外のDepokというところにあります。

今回、私が参加するStudy Abroad Programは、法学部で英語により行われる授業に参加するというものです。当該プログラムは、半年コースまたは1年コースが選択できますが、私は1年コース(2019/8~2020/6予定)を選択しました。

 

当該プログラムを8月からスタートしたい場合、今回は4月15日が申込期限でした。

相談も含めて、出願手続は全てメール(inbound <inbound@ui.ac.id>)で行うことができましたので、わざわざジャカルタに行かなくていいという点では楽でしたが、返信がなかなかなくて不安になることも多いです。(最初に入学に必要な資料を教えてくれるよう頼んだメールは何度催促して、ようやく回答をもらえました。その後は、2,3日後には回答をくれるようになります。)

申込みに必要な主だった書類等は次の通りです。提出書類は全てpdfで提出しております。なお、学生の方は、このほかにもご自身が所属する日本の大学にもいくつか書類を作成してもらうことになるようです。

①Application Form

UI側所定の申込書があります。

履歴書に添付する証明写真なのですが、インドネシアでは通常、背景が赤色なので、私も赤色で撮影しました。

赤色で撮影できる場所は限られておりますので、証明写真を撮影するところに事前に相談する必要があります。

②Recommendation for Admission

推薦状が2通(2名分)必要です。UI所定の書式もあるのですが、別に各所作成の書式でも構わないとのことでした。

UI側からもらった資料には、封緘したものを送るように書いてあったのですが、別途質問したところ、pdfで構わないということでした。

③ Certification of Financial Guarantee

保証人に署名をしてもらう必要がございます。

④Certificate of Health

健康診断書を提出する必要があります。

UI所定の簡単なフォームがあるので、それを用いて病院で記入するのですが、これに意外と時間がかかり、私の場合は、予約から診断書をもらうのに1ヶ月くらいかかりました。

⑤Housing Form

留学時の住居を大学経由で探す場合、どのような部屋を希望するか、書面で提出します。

ただし、実際の細かなやりとりは、UIの別担当部署と個別にメールでやりとりをすることになります。

⑥Law and Employment Declaration 

UI所定の誓約書です。

⑦大学(院)卒業証明書

大学(とロースクール)で、英語の証明書を発給してもらいます。

私が卒業した直後の頃は、大学に直接行くか、郵送で2週間程度かけて発行してもらっていたのですが、時代は進み、私の出身大学では、なんとパソコンの手続きとコンビニで発行できるようになってました。。。

⑧大学(院)成績証明書

大学(とロースクール)で、英語の成績証明書を発給してもらいます。

上記⑦と同じ手続きで取得できました。

⑨CV

書式はないので、英文履歴書を自分で作成し、添付します。

⑩パスポートコピー

カラーで送付します。

⑪英文残高証明書

こちらも思いのほか時間がかかりました。

大きな支店に行ったのですが、本部で発行するので、結局2週間くらいかかったと思います。

別に残高いくら以上という指定はありませんでしたが、直近で一番残高があったタイミングで行きました(笑)

⑫Purpose of Study

留学目的を500語程度で記載します。

⑬TOEFL成績証明書

TOEFLのiBTかITP PBTのいずれかで、TOEICは不可です。

必要スコアが記載されていなかったので、確認してみたところ、PBTは550点、iBTは80点が必要ということでした。

 

以上が出願に必要な主な書類です。

出願後、2ヶ月はなんの連絡もなかったので不安がだんだん募っていたのですが、あとで送付されてきた受入通知によると、5月下旬が作成日となっていました。

どうやら、今回は、出願後にレバラン休暇(イスラム教で断食を行うラマダン明けの行事です。)があったため、その影響で回答が遅れていたようです。

宗教や仕事の速さの間隔も含め、私の留学課題と感じました。

 

※上記内容は2019年4月時点で出願した際の情報でございます。

その後に変更される場合もございますので、出願時にはご自身でご確認ください。

 

インドネシア留学ブログを始めました。

初めまして、弁護士の神尾陽一と申します。

今年8月からインドネシアのジャカルタ大学(通称UI)のStudy Abroad Programに参加することとなりました。

インドネシアの留学・法律に関する情報は勿論のこと、インドネシアの情勢や流行、自然や文化等も併せてお届けしていきたいと思います。

気軽な気持ちでお読みいただければ幸いです。